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2階建ての家には、当然ながら階段が必要です。少し前までは、玄関を入ってすぐに階段がある間取りが一般的でしたが、最近は「リビング階段」を選ぶ方が増えてきました。
階段はただの通路ではなく、家族の距離感や暮らしやすさ、空間の印象そのものを左右する存在です。こちらでは、リビング階段とホール階段の違いや実際の事例をご紹介します。
リビング階段とは、その名のとおりリビングの中に設置された階段のこと。家族が集まる場所に設けられることで、暮らしの中心に自然と階段が溶け込みます。
リビングを通って2階へ行く動線にすることで、帰宅・外出・部屋への出入りのたびに、家族と自然に顔を合わせることができます。思春期で会話が減りがちな時期でも、「おかえり」「いってらっしゃい」といった何気ない一言が交わせる環境は、家族にとって大きな意味を持ちます。
リビング階段は吹き抜けや大きな窓と組み合わせやすく、縦にも横にも空間の“抜け”を感じられる設計が可能です。特にスケルトンタイプの鉄骨階段なら視線を遮らず、自然光をたっぷり取り込めるため、リビング全体が明るく感じられます。
リビングの中心に階段を配置すれば、“見せる階段”として暮らしに存在感をもたらすアクセントになるでしょう。たとえば、アイアン素材や木の踏板、家具と色味を揃えるなど、空間に統一感を持たせながらデザイン性を高めることができます。
収納スペースとして使えるのはもちろん、読書コーナーやワークスペース、キッズスペースとしても活用できます。家族の気配を感じながら過ごせる場所として、暮らしの豊かさを広げてくれるでしょう。
階段で上下階がつながっているため、料理の匂いや生活音が2階に届きやすくなります。また、テレビの音や家族の会話が聞こえることで、勉強や睡眠の妨げになることも。換気扇やサーキュレーターの活用、防音ドアの設置などで対策が可能です。
上下階がつながることで、空調の効率が下がることがあります。特に冬場は、「せっかく温めた空気が2階に逃げてしまう」といった声も聞かれます。ただし、近年の住宅は高気密・高断熱化が進んでおり、床暖房や扉の設置、吹き抜けファンの活用などで快適に暮らせるケースも増えています。
2階に上がるたびにリビングを通るため、来客中や家族がくつろいでいる時間などに気を使うことがあります。特に思春期のお子さんにとっては、ストレスの原因となる場合も。トイレや洗面台を2階に設けることで、動線を工夫しやすくなります。
小さなお子さんがいるご家庭では、階段で遊んだり、目を離した隙に登ってしまうことも。ベビーゲートや安全ネットなど、安全対策はしっかりと検討しましょう。
家族との時間を大切にしたい方や、日常のちょっとした会話を楽しみたい方には、リビング階段がおすすめです。2階への動線にリビングを通すことで、自然と顔を合わせる機会が生まれ、家族のつながりを感じやすくなります。
また、開放感のある空間づくりやデザイン性にこだわった住まいを求める方にもぴったり。鉄骨のスケルトン階段を取り入れれば、視線が抜けて空間が広く見え、スタイリッシュな印象を演出できます。
暮らしの中心に“見せる階段”を置きたい方にとって、理想的な選択といえるでしょう。
ホール階段とは、玄関ホールや廊下に設置された階段のこと。リビングと階段が分離されているため、暮らしに“ゆるやかな区切り”を生み出します。
玄関やホールから直接2階へアクセスできるため、来客中でもリビングを通らずに移動できます。家族それぞれのライフスタイルを尊重したい方や、親世帯・子世帯が共に暮らす二世帯住宅などでも適度な距離感を保ちやすくなります。
キッチンの匂い、テレビの音、家族の会話といった“暮らしの音”が2階に届きにくくなります。特に在宅ワーク中や夜勤明けで寝ている家族がいる場合など、生活リズムがずれている家庭には助かるポイントです。
階段とリビングが壁や扉で区切られているため、冷暖房の効率が上がり、部屋の温度差も少なくなります。エアコンの負荷が減り、光熱費の節約にもつながるでしょう。
トイレや大容量の収納、趣味の道具置き場など、生活動線外にあるからこその活用のしやすさがあります。玄関ホールの一部として、美観と機能性を両立しやすいのも魅力です。
2階の子どもが外出・帰宅してもリビングを通らないため、顔を合わせる機会が減りがちです。「知らないうちに出かけていた」「最近話すことが減ったな」と、さみしさを感じることもあるかもしれません。
階段に加えてホールや廊下が必要になるため、コンパクトな住宅では居住空間を圧迫しがちですただし、階段の形状や配置を工夫すれば、省スペースで動線のよい間取りも実現可能です。
空調が届きにくい場所になりがちで、特に廊下階段では温度差を感じやすくなります。冬場には暖房器具の設置やドアの位置による工夫が必要です。
階段と廊下の配置によって、リビングや水まわりのレイアウトが限定されてしまう場合があります。理想の動線を実現するためには、設計段階から丁寧にプランニングすることが大切です。
家族それぞれのプライベートな時間を大切にしたい方や、来客の多いご家庭にはホール階段が向いています。リビングを通らずに2階へ行ける動線を確保することで、ほどよい距離感を保ちながら暮らすことができます。
また、冷暖房効率を重視したい方や、音や匂いに敏感な方にとっても、ホール階段は安心感のある選択肢です。階段下のスペースを収納やトイレに活用したり、間取りを工夫して空間を有効に使いたいと考えている方にも適しています。
静けさや機能性を優先したい暮らしには、ホール階段が心地よく寄り添ってくれるでしょう。
家族のつながりを感じやすいリビング階段。プライバシーや空調効率に優れたホール階段。どちらにも、それぞれ異なる魅力があります。どちらが“良い”という話ではなく、「自分たちがどんな暮らしをしたいか」によって、選ぶべき階段は変わってきます。
階段は、ただの通路ではありません。家の雰囲気や動線、居心地にまで影響する大切な存在です。だからこそ、なんとなくではなく、自分たちの理想の暮らしに合ったものを、じっくり選んでみてください。
また、どちらを選ぶにしても、鉄骨階段なら空間に圧迫感を与えず、開放感とデザイン性を備えた“暮らしの主役”になります。
階段選びは、家づくりの出発点。
“いい階段があれば、家も、暮らしも、上がる。”
きっと、そんな実感が得られるはずです。
「そこにない未来を創る」をビジョンにIT事業と語学事業の提供を通じて、異なる文化や言語を持つたくさんの“人と人との出会いの場”を創出しているZenken株式会社。
その中の「レジデンス編集チーム」では、注文住宅をはじめ、皆さんの理想の暮らし・住まいを実現するためのコンテンツを多数手がけています。
「鉄骨階段Museum」では、部屋をつなぐだけではない、新たな階段の魅力を発見できるメディアとして、皆さんの暮らしに、彩りを添えられたらと思っております。