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注文住宅の階段選びで悩む方が多いのが、「アイアン階段と木製階段、どっちがいいの?」という問い。どちらにもそれぞれの魅力があり、どちらが正解と一言では決められないのが難しいところです。
ここでは、費用や見た目、住み心地、耐久性など、いくつかの視点からアイアン階段と木製階段の違いを比較していきます。読み終わったときに「わが家にはこちらが合いそう」と判断できる内容を目指しました。
まず気になるのが費用面ですよね。同じ延床面積の住宅に設置する場合、アイアン階段は木製階段(箱型階段)よりも1.5〜2倍程度の費用がかかるのが一般的。
木製の箱型階段は、規格品なら20万〜40万円ほどが目安。一方でアイアン階段は、規格品でも40万〜70万円、フルオーダーになると120万円を超えるケースも珍しくありません。
コスト面だけで比べれば、木製階段のほうが選びやすい価格帯と言えるでしょう。とはいえ、後述する開放感やインテリア性を考えると、アイアン階段の費用は「デザイン費用」として納得しやすい面もあります。
見た目の印象は、アイアン階段と木製階段の最大の違いと言ってもよいでしょう。アイアン階段は、細いフレームと蹴込み板のないスケルトン構造で、圧倒的な開放感を生み出します。階段の向こう側まで視線が抜けるため、同じ広さのリビングでも広く見えるのが大きな魅力です。
一方で、木製の箱型階段は、壁で囲まれた重厚な佇まいが特徴。空間を分ける印象になりますが、その「壁」があることで階段下収納を確保しやすいというメリットも生まれます。
階段を主役として空間に見せたいならアイアン階段、階段は空間に溶け込ませたいなら木製階段…と、好みや空間の使い方に合わせて選ぶのがおすすめです。
長く住む家だからこそ、耐久性やお手入れのしやすさも大切な視点ですよね。
アイアン階段は、鉄という素材のおかげで構造そのものはとても頑丈です。表面の塗装は10〜20年で劣化が始まるため、そのタイミングで再塗装が必要になります。屋内なら錆の心配はほとんどありませんが、湿気がこもりやすい間取りでは注意が必要でしょう。
木製階段は、無垢材なら経年変化を楽しみながら長く使えるのが魅力。集成材や合板の場合は、表面の傷やへこみが目立ちやすく、部分的な補修が必要になることもあります。
日常のお手入れの手軽さでいえば、木製階段のほうが楽と言ってよいでしょう。掃除機や乾拭きで済むことがほとんどですし、水拭きも問題ありません。一方でアイアン階段は、格子部分やスケルトン構造の隙間にホコリがたまりやすく、丁寧な掃除が欠かせません。
意外と見落とされがちなのが、日常の住み心地です。
木製階段は踏み心地がやわらかく、素足で歩いても冷たさを感じにくいのが魅力。足音も抑えめで、生活音として気になりにくい落ち着いた印象があります。
一方、アイアン階段は踏板が木製でもフレームが金属のため、足音が響きやすい傾向があります。特にスケルトン構造は音が抜けやすく、2階の足音がリビングに響くケースも。踏板の裏に吸音材を入れる、床材との接続部にゴムパッキンを入れるなど、設計時の工夫である程度は軽減できます。
冬場は、金属フレームがひんやり感じられる点も気になるかもしれません。手すりの位置や素材(木製手すりを組み合わせるなど)で緩和できます。
小さなお子さんや高齢のご家族と暮らすなら、安全性の考え方も少し変わってきます。
木製の箱型階段は、壁と蹴込み板があるため、足を踏み外したときの安心感が高いのが特徴。子育て世帯からも選ばれることの多い階段です。
一方、アイアン階段のスケルトン構造は、視線が抜ける開放感の裏返しで、「足がすり抜けそう」「隙間から物が落ちる」といった不安がつきまといます。ただし、踏板の奥行きを広めに取る、格子の間隔を110mm以下にする、透明アクリルパネルを入れるといった工夫で、しっかりと安全性を確保できるのも事実。
「開放感を諦めたくないけれど、安全性も欲しい」というニーズには、アイアン階段でも十分に応えられます。
ここまでの内容を踏まえて、アイアン階段と木製階段のそれぞれが向いている家を見てみましょう。
狭小住宅やコンパクトなLDKで空間を広く見せたい家、モダンやインダストリアル・ホテルライクな住まいを目指す家、階段そのものを主役として楽しみたい家。「階段を単なる移動手段ではなく、空間の魅力を高める要素として活かしたい」という家庭にぴったりです。
階段下収納をしっかり確保したい家、建築費全体のバランスを取りたい家、ナチュラルテイストや和の空間に階段を溶け込ませたい家。日常のメンテナンスの手間を軽くしたい家にも向いています。
アイアン階段と木製階段、どちらを選ぶかで迷ったときは、「10年後、20年後にどう暮らしていたいか」を基準に考えてみるのがおすすめ。
「開放感と美しさをずっと楽しみたい」ならアイアン階段。「暮らしの変化に合わせて柔軟に住みこなしたい」なら木製階段が寄り添いやすい選択と言えるでしょう。
どちらを選ぶにしても、実物を見て決めるのがいちばんです。ショールームで踏み心地や見た目を確認しながら、わが家にぴったりの階段を見つけてください。
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