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オーダーメイド鉄骨階段「SYSTAIR(システア)」
を生み出す職人たちの誇り

【川越工場ルポ】大型建築の精度を住宅へ。
オーダーメイド鉄骨階段「SYSTAIR(システア)」
を生み出す職人たちの誇り

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更新日:2026/10/29
横森製作所 川越工場で製作されるSYSTAIR(システア)

ビルや大型商業施設などの鉄骨階段を数多く手がけてきた株式会社横森製作所。その確かな技術力とノウハウを、個人住宅向けに注ぎ込んだのがオーダーメイド鉄骨階段「SYSTAIR(システア)」です。

今回は、SYSTAIRの製造拠点である「川越工場」を取材。一つとして同じものがないオーダーメイドの階段が、どのような設備と職人の手によって生み出されているのかを紹介します。

住宅向け鉄骨階段の製造現場を牽引する、住宅加工組立課 リーダーの髙田裕氏にお話を伺い、モノづくりの裏側と、階段一台一台に込められた想いに迫りました。

お話を伺った方
株式会社横森製作所 川越工場
住宅加工組立課 リーダー
髙田 裕 (たかだ ゆたか)氏

大型建築で培った「精度」と「美しさ」へのこだわり

ミリ単位の精度を追求する鉄骨加工のノウハウ

SYSTAIRの鉄骨加工を行う川越工場

SYSTAIRの品質を支えているのが、横森製作所が長年の大型建築で培ってきた鉄骨加工・施工の技術と高い精度です。

大型建築では、わずかな誤差であっても建物全体の品質や施工性に影響するため、部材一つひとつを高い精度で加工し、現場へ正確に納める技術が求められます。

川越工場では、そうした大型建築の現場で磨いてきたノウハウを住宅向けのSYSTAIRにも活用。図面上の寸法だけでなく、取付け位置や床・壁との納まり、踏板の高さや幅なども確認しながら、一台ずつ製作しています。

「室内空間に見える構造物」だからこその美しさ

SYSTAIRの溶接部分を仕上げる職人

鉄骨階段は、人の移動を支える構造物であると同時に、住宅の中では常に目に触れるインテリアの一部でもあります。

そのため川越工場では、構造として必要な強度だけではなく、完成したときの仕上がりの美しさにもこだわっています。

複雑な意匠や細いフレームを採用した階段でも、部材の寸法や角度を正確に加工し、溶接によって生じる歪みまで考慮しながら製作。部材同士のラインがきれいにつながっているか、図面上のデザイン意図が完成品にきちんと表れているかまで細かく確認します。

中でも溶接では、ビードと呼ばれる溶接跡の均一さや、部材同士のつなぎ目の仕上がりにも配慮。住宅空間に置かれたときの見え方まで意識しながら、職人が一つひとつ仕上げています。

長年美しさを保つ「塗装・下地処理」へのこだわり

SYSTAIRの塗装・下地処理工程

SYSTAIRの美しさを長く保つためには、最後に塗料を塗る工程だけでなく、その前段階となる下地処理から丁寧に積み重ねることが重要です。

住宅の中で日常的に目に触れる製品だからこそ、耐久性だけでなく、色や質感、表面の美しさにも配慮。「塗装前の下地をきちんとつくる」「各工程を確実に管理する」「完成後の状態を確認する」という工程を積み重ねながら仕上げています。

最新設備×職人技。一品生産を支える現場力

機械の精度と、人の目の融合

横森製作所 川越工場の加工設備

川越工場では、職人の技術だけに頼るのではなく、加工精度と作業性を高めるための設備も積極的に活用しています。

代表的なものが、手摺の支柱部分に組子を通す穴を加工する「NCフライス」です。垂直方向だけでなく斜め方向の穴あけにも対応することで、その後の組立作業をスムーズに進められるようにしています。

また、らせん階段の製作では、レーザー加工機のケガキ機能も活用。加工位置を機械によって正確に示すことで、製作精度と作業性の向上につなげています。

しかし、SYSTAIRは住宅ごとに寸法や設置条件、デザインが異なるオーダーメイド品です。機械で加工したからといって、そのまま製品が完成するわけではありません。

図面と実際に製作した製品を照らし合わせながら、寸法や形状に間違いがないかを一品ずつ確認。「慣れているから大丈夫」と判断するのではなく、毎回きちんと確認する。その積み重ねが、オーダーメイド製品の品質を支えています。

「なぜこの加工をするのか」本質を伝える技術継承

川越工場で行われる職人の技術継承

高い品質を将来にわたって維持するためには、設備だけでなく、職人から職人へ技術を受け継いでいくことも欠かせません。

川越工場で若手へ技術を教える際に重視しているのは、単に「この手順で作業する」と教えるだけではなく、「なぜこの加工をするのか」「なぜこの順番で溶接するのか」まで伝えることです。

完成品を見ながら仕上がりの基準を共有し、ベテランの技術を実際に見て、自分で作業し、その結果を確認する。この繰り返しによって、経験の中で培われた技術を若手へつないでいます。

一方で、すべてを職人の経験や勘だけに頼るわけではありません。機械で高い精度を確保できる部分と、人の目や手で判断すべき部分を適切に分け、設備と職人技の両方を活かすことで効率と品質を両立しています。

見えない部分に宿る、現場への思いやりと安心感

「施工しやすい」は、工場でつくり込む精度の証

施工性を考慮して製作されるSYSTAIR

横森製作所では、階段を工場できれいにつくることだけを目的としているわけではありません。その先にある施工現場での取付けやすさまで考えながら製作しています。

現場で階段を取り付ける際、部材の寸法や取付け位置にズレがあれば、その場で調整や手直しが必要となり、施工する側の負担が増えてしまいます。

そこで川越工場では、加工・溶接・仕上げ・検査といった各工程で精度を確認し、できる限り設計どおりの状態で現場へ届けることを重視しています。

工場段階で精度を高めておくことで、現場での余計な調整や手直しを減らし、スムーズな施工につなげているのです。

異素材との組み合わせも美しく

木製踏板など異素材と組み合わせるSYSTAIR

SYSTAIRでは、鉄骨だけで階段のすべてが完成するとは限りません。木製の手すりや踏板など、異なる素材と組み合わせるケースもあります。

その場合に重要となるのが、鉄骨そのものの精度だけではなく、異素材同士が組み合わさったときにきれいに納まる精度です。

木材は鉄とは加工特性が異なるため、後工程で無理なく取り付けられるよう、鉄骨側の取付け位置や寸法を正確に仕上げることはもちろん、あらかじめ取付け方法やクリアランスまで考慮して製作しています。

揺れや音鳴りを防ぎ、暮らしの安心を守る

SYSTAIRの寸法や組み上がりを確認する工程

工場で製品の精度を高めることは、施工性だけでなく、完成した住宅での使い心地にもつながります。

鉄骨階段で気になりやすい「揺れ」については、溶接による歪みなども考慮しながら製作し、完成後に寸法や組み上がりを確認。工場段階で可能な限り精度を高めることで、施工後の階段全体の安定性につなげています。

また、歩行時の音についても、踏板の仕様や固定方法を考慮し、隙間や歪みをなくすことで音鳴りを防止するよう製作しています。

現場の声を反映した品質検査と改善

SYSTAIRの出荷前品質検査

製作を終えたSYSTAIRは、出荷前に図面どおりの製品になっているかを確認します。

寸法・溶接・外観など複数の項目を一つひとつチェックし、特に塗装については重点的に確認。少しでも気になる箇所があれば補修を行った上で出荷しています。

さらに、工場から施工現場へ運ぶ間に製品へ傷が付かないよう、梱包にも配慮。鉄部の角によって別の塗装面を傷つけないよう梱包を強化するなど、施工部門から寄せられた要望や改善点を次の製品づくりへ反映しています。

一つの現場で起きたことを、その現場だけの問題として終わらせない。加工方法や納まり、検査項目、梱包方法まで見直しながら、より良い製品づくりにつなげています。

自分たちがつくった階段が、誰かの暮らしの一部になる

川越工場からのメッセージ

SYSTAIRを製作する横森製作所 川越工場の職人

川越工場で働くメンバーが誇らしさを感じるのは、自分たちが工場で一つひとつつくった階段が個人住宅の空間に納まり、そこで暮らす人に使われる姿を想像したときだといいます。

SYSTAIRは、一つとして同じものがありません。住宅ごとに寸法もデザインも異なるため、製作する際には「この階段はどのような住宅に納まるのか」「完成したときにきれいに見えるか」まで考えながら、一台一台に向き合っています。

自分たちが手がけた階段が、誰かの暮らしの一部になる。そんな光景を思い描きながら、最後まで妥協せずにつくり上げることが、川越工場のモノづくりです。

横森製作所 川越工場からのメッセージ

SYSTAIRは、単なる「鉄骨でできた階段」ではなく、住宅の空間に合わせて一台一台つくり上げるオーダーメイドの階段です。

私たちは「この階段はどんな住宅に納まるのか」「完成したときにきれいに見えるか」を常に考えながら、最後まで妥協せずにつくり上げています。

施主様には「この階段にしてよかった」と感じていただき、工務店・設計事務所の皆様には「施工しやすく、安心して任せられる」と感じていただける製品を目指しています。

ぜひ、デザインだけではなく、その裏側にある「技術」「精度」、そして「人の手」にも注目して、SYSTAIRを選んでいただければ幸いです。

まとめ

長年培ってきた鉄骨階段の技術を、一つひとつの住まいのために。

横森製作所の川越工場では、大型建築で磨かれてきた鉄骨加工の技術と精度を、住宅向けオーダーメイド階段「SYSTAIR」の製作にも活かしています。

NCフライスやレーザー加工機などの設備によって高い加工精度を確保しながら、溶接や仕上げ、検査といった工程では職人の目と手を活用。さらに、施工現場での納まりや異素材との組み合わせ、完成後の揺れ・音まで考えながら一台ずつ製作しています。

川越工場から生み出されるSYSTAIRには、横森製作所が培ってきた技術と、住む人・施工する人の双方を思いやるモノづくりへの姿勢が込められています。

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取材協力 取材協力
階段一筋70年
日本の高層ビル8割の階段を手掛ける
横森製作所

世界的にも珍しい鉄骨階段専門のメーカーとして、200メートルを超える日本の高層ビルの約8割(TOP50のうち41)で階段が採用される(※)など、階段の品質を高く評価されています。
その技術を住宅用にもいかんなく発揮し、デザイン性・耐久性に優れたフリーカスタマイズインテリア階段「システア」が開発されました。
階段の設置だけではなく、図面の正確性、階段設置における注意点など、使う人のことを考えた提案が多くの設計士・メーカーに愛されています。 ※参照元:横森製作所(https://www.yokomori.co.jp/about/)2022年4月11日調査時点

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「そこにない未来を創る」をビジョンにIT事業と語学事業の提供を通じて、異なる文化や言語を持つたくさんの“人と人との出会いの場”を創出しているZenken株式会社。
その中の「レジデンス編集チーム」では、注文住宅をはじめ、皆さんの理想の暮らし・住まいを実現するためのコンテンツを多数手がけています。
「鉄骨階段Museum」では、部屋をつなぐだけではない、新たな階段の魅力を発見できるメディアとして、皆さんの暮らしに、彩りを添えられたらと思っております。